授業の概要
|
|
授業では、普段は無意識に使っていることばを客観的に理解するために、言語学の様々な理論を紹介し、手に負える範囲で活用していく。理論は抽象的な道具のようなもので、これを使うと、具体的に日本語や英語の特徴や変化の性質などが整理されて見えることがあるからだ。また、いくつかの異なる物差しを得ることによって世界の言語の様々な側面を比較することも可能になる。母語を相対化する視点は、海外との交流において、また、グローバル化が急速に進展する日本社会にとっても不可欠と言える。この科目はその視点を得るための知識と演習の場を提供する。 授業は、講義が中心となるが、頻繁に受講者に問いを投げかけ、クラスまたは個人ワークで考えたり観察したりしながら進める。授業中の活動には主体的に参加して、「気づき」を体験することが重要である。自身が使っている「生きた日本語」は理論を試す格好の素材なので、このクラスでは「変な日本語」「乱れた日本語」も大いに歓迎する。なぜ変なのか、なぜ乱れたと言われるのかを解明し、状況に合わせて「適切な」日本語を使い分けることができれば、言語生活はより豊かになるはずである。ことばについて真剣に考える機会となることを期待する。
|
|
|
この科目の到達目標
|
|
・言語学の基本的な考え方や用語を理解し、日本語や英語に対して受講前より深い関心を持つようになる ・自分自身の言語行動について客観的な視点を持ち、分析することができる ・社会や文化という観点から、言語について考えることができる
|
|
|
成績評価の方法
|
|
| |
①授業出席と小課題、②授業外学習、③提出課題、④定期試験により総合的に評価する。
|
|
|
|
|
評価方法
|
割合
|
評価のポイント
|
|
|
|
|
授業出席
|
30
%
|
出席および授業内の参画度、小課題の内容を評価する
|
|
|
|
|
授業外学習
|
20
%
|
manaba上の「振り返り」の記述、復習ドリルへの取り組みを評価する
|
|
|
|
|
小テスト
|
0
%
|
実施しない
|
|
|
|
|
提出課題
|
25
%
|
事例の分析、説明の的確さ、理解および関心の深さを評価する
|
|
|
|
|
定期試験
|
25
%
|
授業および課題内容の理解度を評価する
|
|
|
|
|
(合計)
|
100
%
|
_
|
|
|
|
授業項目
|
|
| |
週
|
授業項目
|
|
1.
|
「ことば」の分析を楽しもう!
|
|
2.
|
日本語は特別なのか?
|
|
3.
|
「ただ」「きぎ」を眺めながら、「ひび」を考えよう!
|
|
4.
|
「新聞」は「shimbun」か、それとも「sinbun」か?
|
|
5.
|
Mr. Children の歌は字余りなのか?
|
|
6.
|
「ちがくない」は、ちがいます?
|
|
7.
|
「ら抜き言葉」はどこへ行く?
|
|
8.
|
「真冬でもイチゴが売っている」とは!
|
|
9.
|
「明るい声」は何ルクス?
|
|
10.
|
「この部屋は暑いな」の影響力は?
|
|
11.
|
「入場券を見せてもらっていいですか」は質問か?
|
|
12.
|
英語も奥が深い!
|
|
13.
|
アイヌ語に何が起きたのか?
|
|
14.
|
「国語」と「日本語」の未来は?
|
|
|